北の国から

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楽しく生きられる人でいたい。映画『ロシュフォールの恋人たち』感想。

こんにちは。

夏の映画・ドラマ・アニメですか。
そういえば去年はこんなエントリを書いていたんですね、自分。 

jhoo.hatenablog.com

 これ程までに子ども心に死と夏の儚さと無常観という概念を植え付けてくれる作品はないと思う。

こういう何とも言葉では形容し難いような、雰囲気でしか味わえないような観念を幼い内に知っておくというのは良い事だと思うんだ。(フィクション、ノンフィクションを問わず)

再放送してけろー。大人になっても観たくなるんだ・・・。

 

で、今年。

「夏の」と言わず良い作品は年中観たくなりますよね。
私にとって、年中観たくなるけれど特に夏にぴったりだと思う映画はこれですね。

 

 『ロシュフォールの恋人たち』というミュージカル映画です。

もう何なら夏と言わず真冬でも観たくなる。作中でのはっきりとした季節は分からないんですけど、劇中歌に「もう夏も終わり」というフレーズが出てくるので多分夏なのでしょう。

ロシュフォールという街で行われる祭りの前の時期に、いろんな人物が理想の恋人と出会ったりすれ違ったりするお話です。

理想の相手の姉や知り合いや恋の相手とは遭遇するんだけど肝心の相手とはいつも微妙にすれ違って会うことができない、まるで恋のスクランブル交差点。

 

最近では『ラ・ラ・ランド』でもオマージュというかパロディで使われていたらしいんですけど(私はまだ『ラ・ラ・ランド』を観ていない)
これはめちゃめちゃ面白い作品です

 

しかし私の年代で「前々からこの映画知ってたよー」という人間は少数派だと思う。60年代の作品なので仕方がない・・・。

そんなゆとり世代の私が何故この作品を知ったかと言いますと、
このCMをみた(というか聴いた)からだった。

 


いいなCM 富士フイルム アスタリフト 松田聖子 小泉今日子 「衝撃の出会い」篇

 

「こんなイカす音楽聴いたことない・・・!!」

まさに衝撃の出会いだった。
(だけど結構庶民的な出会い方)

 

あとでググって『ロシュフォールの恋人たち』という映画の挿入曲だという事を知る。
フレンチジャズの巨匠、ミシェル・ルグランによる「キャラバンの到着」という曲だった。

日本では昔、三菱のランエボシリーズのCMにも使われていた。
こっちのCMは小さい頃東京フレンドパークの合間にみてかっこいいなと思った記憶があったようなないような・・・。

最高にイカすCMなので是非YouTube などで観てみてください。(リンク貼ろうと思ったけどどれを貼ろうか悩んだので結局貼らない)

 

この事実を知ったのが確か高1だか高2の時だったんですけど、結果として映画を観たのは高校を出てからでした。ツタヤでレンタルした。

まあそういうものだよね。

 

エスプリの効いた幸せをおくれ

何が面白いかってずっと楽しげなところ。

歌って踊って恋をして〜・・・みたいな。

わたくし普段から「リア充爆発しろ!!」とか全く思わないほどに恋愛に対する憧れがない人間なんですけれども、こんなに楽しそうなら恋っていいな〜と思うくらいに楽しげ。

60年代のファッションもみているだけでうきうきしてきます。ワンピース可愛い。

 

明石家さんまさんだったかも言っていた気がするけど、ミュージカル作品って今にも死にそうな瀕死の状態の人が突然歌って踊りだしたりするから可笑しくって物語に入り込めなくなる時が私にはあるんですけどそういうのが無いのも良いですね。
(ただし主人公のお母さんが何故かバラバラ殺人のニュースを歌いながら読み上げたりはする)

 

気持ちが沈んでる時とか泣きたいくらいどうしようもない時って少しでも明るい雰囲気の作品を受け入れられなかったりする事があると思うんですけど、音楽も衣装もキャストも全部が魅力的なので誰でも気分に関わらず観る事が出来るんじゃないかなぁ。

 

 この映画を観ていると「人生って色々あるけど楽しく生きる事以上に重要なことって何もないよな〜」って思えます。

 

 幸せになりたいから理想の彼氏が欲しいとか、人脈が欲しいとか言う人がいたりしますけど、
でも自分を楽しくて幸せな気分にしてあげられるのってモノでも他人でも無く、結局自分しかいないから夢を持って叶えるために行動したりする訳で。

主人公の双子姉妹は25歳で、それぞれプロのバレリーナと音楽家を目指してパリに出るのが夢という設定。

きっと現実的な人は25歳は夢をみていられるほど子どもじゃないと言うかもしれないけれど他人に依存しない夢や理想があるっていいことじゃないかと思う。

「楽しく生きよう」とか決意したところで悩みや辛い事が多いほど難しい気がするし、肉体や精神共に強さが必要になったりして簡単なことではないけれど、その一助になってくれるような作品だと思うんですよ。

 

ずっとハッピーな雰囲気が続く映画ですが、この双子姉妹は両親が離婚しているため父親を知らなかったり結構ブラックでシビアな面もあったりするんですけど、
それでも「悩みはあっても夢がいっぱい」と歌って踊る姿をみていると嫌な事を考えている時間すらもったいないなと思えてくるのです。

 

双子姉妹の姉を演じたフランソワーズ・ドルレアックはこの映画が公開されてから間も無く事故によって亡くなってしまいます。

このような素晴らしい映画に彩ってくれた事に感謝を込めながら祈りたい。

 

彼女の実の妹で今ではフランスの大女優であるカトリーヌ・ドヌーヴや、「ニュー・シネマ・パラダイス」で大人になったトトを演じたジャック・ペランも出演。

 メインキャスト達の生き様や活躍を通しても、夢は幾つになっても持っていたいなと思えます。

 

 そんな感じです。
以上!!

  

 

  特別お題「夏の《映画・ドラマ・アニメ》」

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